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仕事に追われる日々からの脱出方法  その7 

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「仕事の質」の追及がビジネスパーソンの長時間労働を助長している?
ビジネスパーソンの仕事が出来る人とか出来ない人とかの判別の基になる「仕事力」とは生産性ではかれることが多いと思います。一般的に「生産性=仕事の量×仕事の質/投下時間」で判断されています。

仕事の量は会社から目標数値を与えられるケースが殆どなので、数値の決定プロセスで個人の意見は参考程度にしか聞き入れてもらえないことが多いと思います。投下時間は個人の業務処理能力により異なりますが、世の中の長時間労働の抑制方針により労働時間の上限制約がある組織が多いため結果的には「会社が定めた上限時間の中で仕事の量を多く出来る人で仕事の質が高い人が生産性の高い人」=「仕事が出来る人」と評価されることになります。何故か、「投下時間」をキチンと評価に加える企業や個人は少ないと思います。

「投下時間」を短くすることは組織にとっても個人にとっても非常に有効性の高いことですが、「1時間の価値(2016.2.9弊社ブログ記載)の国際比較」でも明らかのように日本の労働環境における時間の価値は低いため長時間労働を容認しやすい環境にあります。加えて、短時間に効率的に仕事をしても「良い評価」を周囲から受けることは稀で、「仕事に熱意がない人」のように受け止められるケースの方が多いのが現実ではないでしょうか。人間は不寛容であり、日本人は同一性を好むという研究があるように投下時間も組織の標準労働時間(例えば8時間)を働く人が評価され、7時間で同じ量同じ質の仕事をしても評価が高くなりにくい傾向が日本の職場の実態ではないでしょうか。
その原因は、日本人が同一性を好むことにまして、仕事の質の高低の判別基準が不明確な組織が主流であるからだと思います。

しかし、モノヅクリにおける仕事の質は製品性能に関わる部分に限っては明確に品質というデータで判断が残酷なほど可能ですが、製品全体の評価は商品のパッケージデザインや広告デザイン、広告戦略等を含めた総合力で評価が決まります。商品のパッケージデザイン等の仕事の質はデータ比較しにくいため「売行きデータ」で判断され商品発売後に評価が後から付いてきます。消費マーケットの評価は様々の観点から評価をしてきますので「製品性能が素晴らしいのに売れないという不条理な現実が日常茶飯事です。

そのようにホワイトカラーの「仕事の質」を適正に判断するのは一般的に非常に難しいのが実態です。何故なら、「仕事の質」は自分以外の第三者によって評価されるものだからです。逆に飲食店はお客様が口に入れた瞬間に評価されてしまう厳しい業界です。お客様の味覚は正直ですから。

ホワイトカラーの「個人の仕事の質」は取引先や会社の上司が判断をします。取引先の評価は仕事を受注できることで一応の合格点をもらえたことになりますが、ライバル会社が自社より高い質の仕事を提供してくるとアット言う間に仕事を奪われてしまこともあります。そうならない為には日常的な営業フォローが極めて重要になります。昔も今も変わらないのは「Face to Face」のマメなコミュニケーションなのです。マメなコミュニケーションがキチンと取れていれば、ライバル会社の自社より優位性の高い商品提供があった場合でも内緒でその情報を教えてもらえることもあり挽回するチャンスを与えてもらえる場合があります。個人の仕事の質にはコニュニケーションの質が大きく影響しています。

会社の上司からの評価が一番厄介なことが多いのが日本のビジネス風習の特徴の一つだと感じています。聖人君子ばかりが上司になっているわけではないので良い上司に巡り合えるかは運不運があるのが現実です。自分の出世しか頭にない最低上司が量産されている現実は過去に同じムジナが大量に管理職になっていた証だと思います。ただ、ダメ上司の下で仕事をする場合でもダメ上司を反面教師として自分の仕事のやり方を改善することが出来る効用があります。ダメ上司を批判しても何も効用を得ることが出来ないので時間の無駄です。

「個人の仕事の質」のレベルを決定するのは自分です。取引先も上司も「個人の仕事の質」の評価はしますが、レベルを決定することは出来ません。何故なら、その仕事は個人に任されているので個人の判断で質のレベルを決定するしかないのです。よく見かけるタイプが「仕事の自分なりの美学」を貫いている人ですが必ずしも高い評価を受けられるとは限りません。何故なら、「自己満足」を追い求めていて「取引先や上司の求めている仕事の質」をキチンと把握出来ていない場合が多いからです。「取引先や上司の求めている仕事の質」をキチンと把握するためには、相手の想い・希望を上手に聞き出すヒアリング力(アクティブヒアリング力)が必須能力となります。相手の想い・希望をキチンと把握することで「求められている仕事の質」が明確になり「自己満足が得られる仕事の質」ではなく「相手に満足を与えられる仕事の質」を自分なりに検討してレベルを決定することが出来ると「適正な仕事の質」を見極めるスキルが身に付きます。

アクティブヒアリング力を高める為には「謙虚さ」が求められます。人は二種類のタイプがあります。年齢を重ねるにつれ「謙虚さ」が増してゆき人望を集めて尊敬されるタイプと「上から目線」が強まり他人を否定してばかりいる愚かなタイプです。当然ですが「上から目線」の人はアクティブヒアリングは出来ません。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」のように他人と接することが出来ることがビジネスの重要な能力となります。
また、「適正な仕事の質」を見極める為にはアクティブヒアリング力を高めることに加えて「自分の仕事の専門知識」が極めて重要ですので日々の習得努力が肝になります。

「適正な仕事の質」を見極めるスキルが高まると「自分一人でやる仕事」の処理時間がキチンと判断出来るようになり「自分一人でやる仕事」をスケジューラーに的確に落とし込むことが可能になり、「仕事の遅延」が減少し結果「長時間労働」を改善することにつながります。
一人でも多くのビジネスパーソンが「適正な仕事の質」を見極めるスキルを上げてワークライフバランスを実現され楽しく仕事をされることを願っております。(H.IGA)

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