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保育園が危ない、大変なのは社会の歪みの現れ

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東京、大阪の認可外保育園で1歳児がうつ伏せで昼寝中に窒息死する悲惨な事故が発生したのは皆さんも昨日のニュースでご承知のことと思います。全国の保育施設で乳幼児の死亡事故が相次いでおり厚生労働省の平成26年度調査では17件もの死亡事故があったため、同省は今年3月に保育施設での事故防止策の定めたガイドラインを作成し地方自治体に通知していた矢先の連続事故でした。

独立行政法人日本スポーツ振興センターが平成10年から24年の15年間の幼稚園・保育所における負傷・疾病事故調査したデータ(災害共済給付制度加入者ベース)によると幼稚園の加入者数は平成10年に144万人で負傷・疾病発生率は2.97%だったものが、平成24年には130万人で同発生率は1.70%となっており加入者数が14万人、約9.3%減少し、発生率は1.27ポイントも減少しています。逆に保育所は平成10年に158万人で同発生率は2.98%だったものが平成24年には192万人で同発生率は2.11%となっており加入者数は34万人、約21.5%も増加し同発生率は約0.87%減少しています。出生数が減少している中で保育所の加入者数が約2割も増加していることが保育園の死亡事故との相関が深いように思います。その背景には、大都市居住者比率の増加と共働き夫婦比率の増加が関係しているように思います。幼稚園の入園年齢が満3歳からであるのに対し保育園は0歳時から入園できるのと、保育時間は幼稚園は4時間以上であるのに対し保育園は原則8時間以上でありフルタイムのママにとっては、保育園しか選択の余地がありません。更に、経済的理由で子供が0歳児の時から妻がフルタイムで働かなければならない家庭が多いことを物語っていると思います。

労働者は、育児休業制度により子供が1歳(保育園に入れないなどの一定の条件を満たすと1歳半)までの間育児休業出来ますが、それ以上は保育園に子供を預けなければ働くことが出来ません。ただ、保育園には年齢別の定員があり4月の入れ替わり時期に0歳児枠(一般的には3〜5歳定員より少ない)に募集して入園しないとその後は空きが出ないと入園出来ない。1年待っても1歳児枠が0歳児定員から若干しか増えないので入園出来る可能性は低い。その後も空きが出ないと入園できない状況が続き待機児童問題が深刻化しています。

また、初産の平均年齢が2011年に初めて30歳を越え2012年の東京23区では32歳にまで急激に遅くなってきています。夫も育児を行うのは普通になりつつありますが、妻も早期に会社復帰を果たさないと職を失うリスクがあり出産そのものを諦めてかけているカップルが増加してきているように感じています。

安心して出産・子育てができない日本になってきている現実は社会の歪みの現れではないでしょうか。3月30日のブログで「人類は700万年前にチンパンジーと別れてから共同養育システムを作りあげて人口を爆発的に増加させられたから繁栄できたと言われている」と書きましたが本当だと思います。核家族化が進んでいく流れは止めようとしても難しいので、核家族社会を前提とした共同養育システムを構築する必要があります。地域行政で推進するもの、単体企業が職場で推進するもの、企業間連携により勤務エリアで推進するもの等様々な工夫で解決してゆかなければならない最優先課題です。国力も人口に比例して増減するので、現状の日本の子育て環境は日本の衰退を予兆させていると感じます。働く人ひとりひとりが日本の未来が発展することを願い、職場の仕事のやり方を見つめ直し飛躍的な生産性向上を実現してゆかないと子育て環境は改善できないと思います。弊社は微力ながら仕事のさばき方ノウハウをご提供することで生産性向上のお役に立てることを願っております。

 

 

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