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入社式に親を招待する時代

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ビールのサッポロホールディングスは入社式に両親を招待しています。親子の関係も大きく変化してきていると気付かされました。昭和の時代は頑固親父が居て旦那様を支えるけな気な優しい専業主婦の母親が居て子供は怖い親父に反抗しながら優しい母親に悩みを相談しながら勉強やスポーツに励んでいた姿が普通の家庭の姿でした。現代の親子関係は昭和時代に比べて密になってきているようです。「就職活動の相談相手」として「家族」を選ぶ大学・大学院卒業予定者の割合が2012年では45.1%であったものが2015年には53.9%になり8.8ポイントも増加しています。(リクルートキャリアの就職白書データ)

家族の絆が強くなってきているのは良いことです。子供が就活の相談を一番身近な親に聞くケースが増加していて企業側もその変化を敏感に採用活動に反映したのだと思います。サッポロホールディングスは最も身近なご家族に自社の商品・サービスを知っていただくために1985年まで実施していた家族参加型の入社式を2013年から28年ぶりに復活させています。サッポロホールディングス以外でも家族参加型の入社式を行っている企業が増えています。お好み焼きソースで有名なお多福ソースは自社商品を知ってもらうために30年以上前から家族参加型の入社式を開いています。

少子高齢化時代で国内消費市場規模が縮小していく中で企業が勝ち残っていくためには優秀な人材の確保とブランド力強化による売上増加が最重要課題です。そのためには折角採用できた社員の定着率を高めるために相談相手の親に対する自社の理解を深めることで子供が転職を悩んだ際の引き留め効果と自社ブランドの理解によるファン作りとそれに伴う口コミによる売上増を狙っているように思います。

昭和時代の感覚では「親離れ、子離れ」の意識が薄らいでいるようにも感じられます。社会人になるということは、「自立」してゆくということで、親という港から大海原に出港していくのが入社式と捉えていました。「自立」とは「他の助けや支配なしに自分1人の力だけで物事を行うこと」と辞書に書いてあります。「自立できない」社会人が増えてきているのか、「自立」という考え方が時代にそぐわないのか、日本の未来が非常に不安になる事象と感じました。何故なら、「自立」は「自律」により成り立つものです。「自律」とは「他からの支配や制約を受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること」です。自立するには自分自身で規範を作る力が必要です。親離れ時期が遅れれば、自ずと自立できる時期も遅れていくので社会人になるのを機に「親離れ、子離れ」がキチンと出来る社会になることを願っております。

弊社でご提供している研修のコンテンツの中に「自律」と「他律」に基づく仕事のさばき方があります。現代の日本におけるホワイトカラーを取り巻く課題の一つに「自律性」の減少傾向が強いことがあります。弊社ではこの「自律性」を高める仕事のさばき方ノウハウをご提供することで生産性の向上のお手伝いをさせていただいております。

 

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