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男女雇用均等法施行から30年が経ち女性の立場は均等になったでしょうか?

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1986年(昭和61年)4月に「男女雇用均等法」が施行されて今月で30年が経ちます。この法律の目的は①雇用において男女差別がないようにすること②妊娠中・出産後の従業員の健康の確保をはかることでした。私はその4年前に新卒で入社しましたが、当時の女性社員は全員一般職(事務職)で制服を着ていました。毎朝「お茶くみ当番」があり男性社員全員にお茶を配っていました。女子社員は○○ちゃんとファーストネーム呼ばれ「女の子」として扱われていました。また、世間一般でも女子社員はクリスマスケーキになぞらえられ25歳までに結婚しないと売れ残り扱いされ、女子も25歳までに結婚することを目標にしていた女性が主流の時代でした。昭和50年代では女性の雇用契約書に①結婚した場合②満30歳になった際は会社を辞めるとの誓約が記載がされているのが一般的でありました。

元々は1979年(昭和54年)の国連総会で「女子差別撤廃条約」が採択されたことがキッカケで女性差別撤廃の動きが世界中で加速していたことが背景です。当時の日本経済界トップの考えは「女性を差別しているから世の中は成り立っている。」という今では想像することも出来ないものが主流でした。30年の歳月を経てそのような発言をする経営トップは殆ど見られなくなりましたが、考えまで同じように変わってきているかは疑問が残ります。この法律を作り上げたのは労働省婦人少年局の女性職員達です。その女性達の情熱と使命感がなければ未だに差別が続いていたかもしれないと思うとゾッとします。現代でも会社の役員に女性が1名もいない会社は結構多いですが、管理職クラスには登用している会社が一般的になってきています。女性管理職が1人もいない会社は女性のスキルアップできる職場環境が作らていないと思います。従業員を酷使する「ブラック企業」が問題視されてきたことは社会が健全な方向に向かっている現れで喜ばしいことです。

また、「男女雇用均等法」は1999年(平成11年)と2007年(平成19年)の2度の改正が行われ現在に至っています。加えて、昨年8月に「女性活躍推進法」が成立し今年4月1日に施行されました。対象は従業員301人以上の企業(全国で約15000社)で、数値目標として2020年までに女性管理職比率を30%にするものです。更に女性採用比率、女性社員比率、男女別の平均勤続年数、男女別の月間平均残業時間等の数値化ならびに行動計画の目標化が必要でさらに最低1項目は公表することが義務化されました。

女性管理職比率の国際比較では日本は11.1%と先進諸国に比べて極端に低い結果になっています。(2012年実績 総務省調査) アメリカ43.1%、フランス39.4%、スウェーデン34.6%、イギリス34.5%、ドイツ30.3%、イタリア25.1%で実にトップのアメリカの4分の1の水準です。1979年の国連総会時のデータは分かりませんが、当時の先進諸国も日本も今ほどの大差がなく低くかったから「女子差別撤廃条約」が採択された訳でその後36年間の努力の差が4倍もの差を生んでしまったのです。

加えて、女性活躍の認定制度も始まりました。女性の活躍推進の取り組み状況が優良な会社は都道府県労働局に申請することで、厚生労働大臣の認定マーク「えるぼし」を受けることができます。この「えるぼし」は星1つから3つまでランク分けされていて商品や名刺、求人票に掲示することが出来ます。この流れの背景には、少子高齢化による労働人口の減少が統計的に確実であり「男女雇用均等法」施行30年を経ても依然男女差別が改善されないことへの危機感を抱いている安倍内閣がいらだちを露わにしたものと感じています。組織トップの多くが自社利益拡大最優先で経営し自分の保身(株主ばかりを気にしている)をはかる小心者が多く、我が国の長期的発展の視点(50~100年先を見据えて今しておかなければならない布石を打つ)を持って経営している大物が少ないので国策で強行しているのだと思います。現状は非常に残念な状況ですが、今後は草食男子に代わって肉食女子が組織トップに就いて日本経済の発展を力強く推進してくれる時代がやってくると確信しています。

 

 

 

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