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成功体験の積重ねがモチベーションを高める

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多くの職場で最近良くモチベーションが話題に上るケースが目立ち始めています。

モチベーションは自分で高めるものと言う人がいたり職場環境の良し悪しが影響すると言う人もいます。私が33年間の会社員人生を通して見て感じてきた感想はモチベーションの高め方は100人いれば100通りあるということです。
新入社員で入社したての頃は多くの人が希望に満ち溢れていてモチベーションが皆高いですが、その後の職場の人間関係や仕事の失敗や昇格の遅れ等によりモチベーションが下がっていく人を多く見てきました。ただ、同じような環境や経験をしてもモチベーションが下がるどころか逆に高まっていく人も少数派ではありますが存在していました。昭和時代の若者は「青春」という言葉と共に生きていました。青春とは失敗を恐れないで未知のことにチャレンジしていく勇気と無鉄砲さを持ち合わせていることだと思います。残念なことに最近は青春という言葉をほとんど耳にしなくなりました。
インターネットの急速な普及で誰もが必要な情報をすぐ手に入れられる時代では、答のない問題・課題に挑戦するのは学者・研究者ぐらいで一般的なビジネスパーソンは与えられた仕事を確実にこなすことに日々明け暮れています。
そのような日々の連続が生涯続くと思うと夢を見失い自律性(自分で舵を取る)をも失くし他律的(牽引される・流される)に生きることでストレスを低減しようと自己防衛しているように感じます。そのように自分らしさを見失い活力を失ってきているビジネスパーソンが職場に蔓延していて出口のない閉塞感が日本中を覆っている気がします。このままでは、明るい未来を築いてゆくのが難しいのは誰の目にも明白な事実です。1人1人がモチベーションを高めプラス思考を持ってチャレンジしてゆく気概の精神を高めてゆくことが明るい未来を築くには必要です。

そのためには、成功体験を積み重ねていける環境が必要です。誰しもが少なからず持っている幼少期の成功体験は、「褒められた」という体験です。「字がきれい」、「駆けっこが早い」、「歌が上手い」、「絵が上手い」、「あいさつが元気」とか親、先生、友達等からさり気なく言われた一言が成功体験です。
その成功体験が自信につながり前向きな姿勢を育んでいったはずです。中学生になると簡単には褒めてもらえなくなり、逆に指導されることが多くなり成功体験が減っていきます。高校受験が人生の最初の関門として立ちはだかり成功体験派と挫折派に分かれます。挫折派の中にもプラス思考を持ち合わせている人はモチベーションを高め次の大学受験での成功を勝ち取ろうとします。逆に挫折派の中にはマイナス思考が強まり大学受験さえも諦めてしまう人さえいます。
この大きな差はどうして生じるのでしょうか。体験とは起こった出来事(合格・不合格)のことですが、人はその出来事を解釈しようとします。その解釈の仕方を経験と言います。心理学者のワイナーは、成功や失敗の体験の解釈方法は、1.能力、2.努力、3.課題、4.運の4種類があると説明しています。
プラス思考の人は努力が不足していたのが不合格理由と解釈し努力する方向に向かいます。マイナス思考の人は能力を不合格理由に結び付けて、自分は能力が低いから大学受験で頑張っても無理と自信を失い大学を諦めてしまいます。また、課題(不得意問題が出たから)や運(当日体調を崩したから)を理由にする人も次の挑戦に結び付きにくいと言っています。
更に、家族だけが褒めたり慰めたりしても周囲の他人から褒められたり認められたりしなければ本人の真の自信に結び付かないのは当然です。社会人になるまでに褒められた成功体験の積重ねの多さや失敗体験の理由を努力不足に結び付けてきたかが自信を高めプラス思考の強さを決定していると思います。社会人になってからの人間関係の難しさからくるストレスの耐性や難易度の高い仕事(失敗する可能性が高い)に対する積極性はプラス思考が大きく影響します。
会社や組織はプラス思考の人ばかりを採用することは現実には困難ですが、採用後にプラス思考を高めていける職場環境を整備することは出来ます。そこで大切なのが「褒め合う企業風土」を醸成する取り組みを推進しているかが重要になります。
日本人の文化は相手を敬い自分を低くする文化で、自分の想いを相手に言葉で伝えるのが不得意な国民ですからさり気なく褒めるのも不得意な人が多い中で「褒め合う企業風土」を作りあげるにはトップダウンで推進するしかありません。また、成功体験を積めるようなチャンスを各社員に公平に提供できる仕組みづくりも非常に重要です。資源がない日本は人財という資源を最大限に高めてきたからGNP世界第2位を1968年から約40年間も維持できたのです。中国に抜かれてはしまいましたが、今の日本を覆っている閉塞感を打破できなければ更なるランクダウンの恐れがあると思います。

さらに、仕事に自信をもって臨むためには自分自身を肯定できていることが必要ですがその基は成功体験の積重ねです。小さな成功体験を自分で強く認識するように日々心がけることで自信が湧いてくると思います。自信がない人は思っていることを人前で口に出すことができません。優れた考えやアイデアを持っていても周囲に伝えられなければ宝の持ち腐れになってしまいます。コミュニケーションの点でも一方通行的になりがちで自信のある人は大抵声が大きいのでその人の意見に周囲が振り回されやすいです。

従って、集団としては意見交換が不十分のまま方針や方策が話し合いの上決定されたと見なされ実行されていきますが、自信がなく本心を伝えられなかった人々は納得感が低いまま決定された方針・方策に従っていく(他律的行動)ので情熱を持った行動にはなりにくく、結果成果は低いものになってしまうケースが多いです。

多くの人が仕事を通して成功体験を積重ねることで自信に満ち溢れプラス思考を持って取り組みができるようになれば自ずとモチベーションは高まり個人も組織も豊かで明るい未来を勝ち取ることができると思います。

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